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サウナ本「シン・サウナ」著者であり、コクヨサウナ部創設者の川田直樹とは何者なのか!?書籍誕生秘話と、”好き”を力に変える思考法

by furosauna

サウナ、いいですよね。でも、「なんか気持ちいいらしい」くらいで止まってませんか? 実はサウナ、ただリラックスするだけじゃない、仕事や人生そのものを”ブースト”させるヤバい可能性を秘めてるらしい…。

そんなサウナの真価を、自身の体験とビジネス視点で解き明かした一冊の本が話題だ。その名も「シン・サウナ 人生は自分の“好き”でデザインできる」(KADOKAWA)。本書には、サウナの知識はもちろん、著者自身のユニークなキャリア論、そして「なんかモヤモヤする…」と感じている世代の心に刺さる、新しい働き方・生き方のヒントが詰まっている。

著者は、大手企業・コクヨ株式会社で働く川田直樹さん。一級建築士の資格を持ちながら、29 歳で当時最年少課長となり、部長、社長室長を歴任するバリバリのサラリーマンだ。

しかし、サラリーマンでありながら、コクヨグループ内で約200人規模の部員が在籍するサウナ部の部長、他社のサウナ部も巻き込んだ企業団体「ジャパン・サウナブ・アライアンス(JAPAN SAUNA-BU ALLIANCE)」の共同代表、全国の様々なサウナ施設や事業をプロデュースするサウナプロデューサー、フィンランド政府公認のサウナアンバサダーとしても活動するなど、ハンパないパワーを感じる人物だ。経歴だけ見ると、もはや何かよく分からないけどすごそうだ…。

しかし、こんなギモンも湧いてくる。「え、会社員なのにそんな活動できるんすか?」「ぶっちゃけ、サウナって仕事にどう役立つんすか?」「川田直樹さんって何者なんすか?」「やっぱエリート会社員だからできるんじゃないんすか?」

今回は、そんなギモンをまるっと全部解決すべく、著者・川田さんご本人に直撃!なぜこの本を書いたのか?会社員として「好き」をどう力に変えてきたのか?川田さんって何者なのか?そして、私たちがサウナから学べることって、一体何なのか?根掘り葉掘り聞いてきました!

と、その前に言っておきたいのは、川田さんはハンパない上昇志向があったり、華麗なる人生を歩んできたエリート会社員じゃないと言うこと。平たく言ってしまうと、どこにでもいそうな関西弁の気のいい兄ちゃん(いい意味で!)だ。私もインタビュアーという立場でありながら、「カワちゃん、それいいね!」とかタメ口で言ってしまいそうなくらい壁のない気さくな人なのだ。

そんな親近感たっぷりの川田さん渾身の一冊「シン・サウナ 人生は自分の“好き”でデザインできる」。読めばきっと、あなたの「サウナ観」…いや、「人生観」が変わるかも?

▼書籍「シン・サウナ 人生は自分の“好き”でデザインできる」についてはこちらから
コクヨサウナ部部長・川田直樹氏の初書籍「シン・サウナ」3月26日発売!サウナが人生とビジネスを変える

書籍「シン・サウナ」って、なんで書いたんすか?

きっかけは「涙の直訴」!? 若者の”やりたいけど動けない”を後押ししたかった 

――川田さん、今日はよろしくお願いします!「シン・サウナ」、めちゃくちゃ面白かったです!サウナ好きはもちろん、僕みたいなビジネスパーソンにも「おおっ!」となる発見がたくさんあって。率直に、なぜこの本を書こうと思ったんですか?

こちらこそ、ありがとうございます! そう言ってもらえると嬉しいですね。執筆のきっかけはいくつかあるんですが、大きかったのは、全国のサウナ関連のイベントとかでお話しさせていただく中で、若い世代の方々から、めちゃくちゃ熱い想いを直接ぶつけられる機会が増えたことなんです。

――熱い想い、ですか? 具体的には?

例えば、イベント後のちょっとした立ち話で、「地元でサウナ施設やりたいんです!」「サウナで地域を盛り上げたいんです!」って、涙ながらに語ってくれる若者が、本当にたくさんいたんですよ。名古屋でも福岡でも沖縄でも。彼ら、「やりたい!」っていうWill(意志)はめちゃくちゃ強いんです。

でも、いざ実現しようとすると、「どうやって周りを説得したらいいんだろう…」「参考にできる事例がなくて、自信がない…」みたいに、一歩目が踏み出せない状況にあることが多かったんですね。「自分がサウナ好きだから」だけじゃ、なかなか人を巻き込めない、っていうリアルな壁にぶつかってる。

――うわー、それ、めっちゃ分かります…! やりたい気持ちはあるけど、周りを納得させる「武器」がない、みたいな。

そうなんです。だから、「彼らの背中をそっと押せるような、“道標”になる本を作りたい」って強く思ったんです。それが、本書の特に後半の章を書いた大きな理由ですね。そこでは、僕が務めるコクヨとか、幸運にも関わらせていただいた花王さん、JALさんみたいな、皆さんが知っているような企業が、実際にサウナをどうビジネスに活かしているのか、っていう具体的な事例を、しっかり名前も出して紹介させてもらいました。

――書籍のような形の残るものに実名で書くというのは、かなりの勇気が必要ですよね。それは説得力あります。でも、結構大変だったのでは?

めちゃくちゃ時間とエネルギーはかかりました(笑)。各社さんに丁寧にお話を聞いて、事実確認して…。でも、具体的な企業名と実績があることで、「あの大きな会社もサウナの価値を認めてるなら、自分たちの挑戦も可能性があるかも!」って、彼らの自信と提案の説得力に繋がるんじゃないかと思ったんです。この本を「客観的な参考書」みたいに使ってもらって、彼らが勇気を持って一歩を踏み出す、そのお手伝いができたら最高だな、と。

――若い世代への、めちゃくちゃ温かいエールですね。他に、執筆の動機はありますか?

もう一つは、そもそも「サウナ」の魅力や価値が、まだまだ世の中に「正しく」伝わっていないんじゃないか?という問題意識ですね。特に、普段サウナに行かない人にとって、「サウナって、結局なんなの?」って人は少なくない。これって、サウナの解像度が低いまま語られちゃってることが原因な気がするんです。

――解像度が低い、ですか?

例えば、前に「川田さんたちの言う『サウナがいい』って、なんか『飲食業がいい』って言うのと同じように聞こえるんだよね」と経営者の方に言われたことがありました。「飲食業」って言われても、それが中華なのかフレンチなのか、高級店なのか家庭料理なのか分からないと、ピンとこないじゃないですか。

それと同じで、「サウナ、いいよ!」って言っても、それが「熱い部屋のこと?」なのか、「水風呂とか休憩も含めた一連の体験のこと?」なのか、あるいは「施設全体の雰囲気とか文化のこと?」なのか、受け手によって全然イメージが違っちゃう。

――あー、確かに!サウナ好き同士だとサウナが共通言語になってるから「だよね!」で済むけど、知らない人からしたら「???」状態ですよね。僕も正直、最初はそうでした(笑)。

ですよね! 初めての方からは、「そもそも、いつ靴脱ぐんですか…?」「どこで服を…?」みたいな、超基本的な質問をいただくこともあって(笑)。僕らサウナ好きは、「まぁ、行けばわかるっしょ!」ってなりがちなんですけど、そういうレベルの不安とか疑問が解消されないと、なかなか「行ってみようかな」とはならない。特に、「失敗したくない」って気持ちが強い人にとっては、結構ハードルが高いんですよね。

――テレビのバラエティ番組とかだと、ロウリュとか熱波みたいなエンタメ要素が強調されることが多いですしね。

私もそういった番組はよく見ますし、好きなんですけどね。ただ、サウナ本来の穏やかな心地よさとか、心身への深いメリットみたいな部分は、番組ではなかなか伝えづらいんだと思います。だから、この本では、もう少し解像度を上げて、サウナってそもそもこういう体験で、こんな風に入ると良くて、それが心と体にこんなポジティブな影響があって、さらには仕事やコミュニケーションにも活かせるんですよ、っていうのを、順を追って、めっちゃ丁寧に説明するように心がけたんです。「サウナ」という言葉が何を指しているのかをクリアにしながら、その「本質的な価値」を、これまで縁がなかった人にも感じてもらいたいな、と。

――だから、サウナ初心者から僕らみたいなビジネスパーソン、地域で何かやりたい若者まで、色んな人に「刺さる」本になってるんですね!

そうだと嬉しいですね!もちろん、シンプルに「サウナ、めっちゃ気持ちいいから行ってみて!」っていう気持ちもありますけど、それだけじゃなくて、サウナが持ってる「プラスアルファの効果」、例えば、コミュニケーションが円滑になったり、心が整ったり、自分と深く向き合えたり…そういう、まだあまり知られていない価値を広く提示することで、読んでくれた誰かの悩みとか、「こんなことやってみたい!」っていう気持ちに、どこか一つでも引っかかるんじゃないかという仮説を持って作りました。

だから、章ごとにターゲットとかテーマを少しずつ変えて、色んな角度からサウナの可能性を探る、みたいな構成になってるんです。ある意味、「サウナを切り口にした、人生と仕事のヒント集」みたいな感じですかね(笑)。

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