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銭湯でアートを楽しむ!写真家ケイタタ氏の写真展「隙ある風景」が墨田区・電気湯で11月2日まで開催中

by furosauna

東京都墨田区の老舗銭湯「電気湯」にて、ユニークな写真展『隙ある風景』が開催される。このイベントは、地域のアート祭「すみだ向島EXPO2024」の一環として、2024年11月2日までの期間限定で開催中だ。銭湯という日常的な場所でありながら、アートとリラックスを同時に楽しめるこのイベントは、銭湯ファンのみならず、アートファンにも大きな注目を集めている。

日常に潜む「隙」を捉える写真展

今回の展示では、写真家でありコピーライターとしても活躍するケイタタ氏の作品を紹介。同氏の作品は、日常生活の中で見過ごされがちな風景や瞬間に焦点を当て、それらに潜む「隙」をユーモラスに捉えている。普段何気なく見ている景色や、日常の一コマが、彼のレンズを通じて新たな発見と笑いを提供してくれる。

銭湯という、リラックスした空間でこれらの写真を鑑賞する体験は、日常生活を少しだけ違った視点で楽しむきっかけになるかもしれない。銭湯ならではの温かみとアートが融合し、訪れる人々に新たな刺激を与えている。

電気湯で開催されるユニークなアートイベント

電気湯は、大正11年創業の歴史ある銭湯であり、地域に根付いた温かい雰囲気が魅力だ。日常的な銭湯の空間がアートの展示場としても機能するという試みは、新たな楽しみ方を提案している。電気湯の入浴料は550円と手頃であり、入浴しながらアートを鑑賞するという贅沢な時間を提供している。

また、11月2日にはケイタタ氏によるギャラリートークを予定。このトークでは、彼の作品制作の背景や、街の風景に対する独自の視点、さらには作品に込めたメッセージを直接聞ける貴重な機会となる。なお、当日は電気湯の入浴はできないが、アートと銭湯の魅力を存分に感じられるイベントとなっている。

ケイタタ氏は、1976年大阪生まれ大阪在住。コピーライターとして働きながら写真家、UFOを呼ぶためのバンド「エンバーン」のリーダーとしても活動中だ。商店街のユニークなポスターを制作し町おこしにつなげる「商店街ポスター展」の仕掛け人。2021年に20年間勤めていた電通を辞めてフリーに。

写真集『隙ある風景』(私家版 )を2018年に出版。使用済みダンボールを使用した変わった装丁が話題を呼び、台湾、香港、シンガポールなど海外でも人気を博している。著作に自伝的エッセイ『迷子のコピーライター』(イーストプレス)など。佐治敬三賞、グッドデザイン賞、TCC最高新人賞、KYOTOGRAPHY DELTA Awards、造本装幀コンクール日本印刷業連合会会長賞ほか受賞している。

ケイタタ / 日下慶太(くさか・けいた)氏

銭湯とアートの新しい楽しみ方

このイベントは、銭湯というリラックスできる空間と、アートの世界が融合した独自の試みだ。銭湯で過ごすひとときが、ただ体を癒すだけでなく、心にも刺激を与えるものになる。このような新しい試みは、銭湯文化の可能性を広げると同時に、アートをもっと身近に楽しむ方法を提案している。

銭湯は、長い歴史を持ちながらも、地域に密着した日常的な施設として存在し続けてきた。しかし、今回のようなアートとのコラボレーションにより、その価値はさらに広がりを見せている。銭湯に行く理由が「ただのお風呂」から「アートを楽しむ空間」に変わることで、新たなファン層の開拓にもつながるだろう。

電気湯の歴史とコミュニティへの貢献

電気湯は、ただの銭湯ではなく、地域のコミュニティを支える存在でもある。墨田区京島に位置し、長い歴史の中で地域住民に愛されてきた場所であり、「暮らすように商う」をモットーに営業を続けている。その温かい雰囲気とともに、今回のようなアートイベントを通じて、地域の魅力を発信し続けている。

さらに注目なのは、銭湯文化を守りながらも、時代の流れに応じた新しい取り組みを積極的に行っている点だ。アートと融合することで、銭湯の魅力をさらに深め、地域活性化にも貢献している。

『隙ある風景』展は、銭湯とアートが融合した新しい楽しみ方を提案している。普段何気なく見過ごしてしまう日常の中に潜むユーモアや「隙」を、写真を通じて発見できるこの展示は、銭湯というリラックスした空間での鑑賞体験と相まって、来場者に特別な時間を提供している。

電気湯という銭湯の持つ歴史や地域との繋がりを感じながら、アートと触れ合うこのイベントは、今後も多くの人々に愛され続けるだろう。銭湯という空間を再評価し、アートをもっと身近に楽しむ機会を提供するこの試みに、ぜひ足を運んでみてはいかがだろうか。


電気湯
東京都墨田区京島3丁目10−10

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