
JR京浜東北線に乗ると、性格のまったく異なる3つのサウナ施設を駅から徒歩数分で回れることをご存じだろうか。
大宮の「リトルリトリートデポ」、高輪ゲートウェイの「高輪SAUNAS」、大井町の「サウナメッツァ 大井町トラックス」。この3施設を舞台にしたデジタルスタンプラリー「京浜東北線サウナコレクション」が、2026年8月1日から10月31日まで開催される。
なぜ「路線」でサウナを巡らせるのか
この「京浜東北線サウナコレクション」スタンプラリーの企画意図で興味深いのは、対象3施設がいずれも単なる「沿線の人気店」ではなく、JR東日本と歴史的・立地的に深く結びついている点だ。
リトルリトリートデポは、かつて車両が整備を受けていた大宮運転区の跡地に生まれた施設。高輪SAUNASは高輪ゲートウェイ駅直結の複合施設内にあり、サウナメッツァ 大井町トラックスも大井町駅に歩行者デッキで直結している。
つまりこの企画は、単発のコラボではなく「駅そのものとサウナの関係性」を可視化する試みと読める。鉄道会社と施設が連携したサウナ企画自体は近年各地で見られるようになってきたが、3施設すべてが同一路線かつ駅直結・駅近という条件で揃うケースは珍しい。



薪、都市型、トラム。3施設の個性がバラバラすぎる
注目したいのは、3施設のサウナとしての方向性がまったく異なる点だ。
リトルリトリートデポは薪・電気・スチームなど7種類のサウナ小屋を備え、廃レールなど鉄道施設ならではの景観を活かした「野外系」の体験ができる。

高輪SAUNASは「サ道」の著者・タナカカツキ氏が総合プロデュースを手がけた都市型リトリートで、男性5室・女性3室というサウナ室数の多さと、アウフグースやスクラブを毎日実施する運営体制が特徴だ。

そしてサウナメッツァ 大井町トラックスは2026年3月開業の新しい施設で、路面電車の車内を木造で再現した日本初の「トラムサウナ」や、樹齢300年のケロ材を使った「ウォーリュケロサウナ」など、他にない意匠のサウナ室を持つ。サウナシュラン受賞歴を持つスパメッツァ・竜泉寺の湯系列が、TTNE・松尾大氏のプロデュースで手がけている点も見逃せない。

一つの路線をたどるだけで、「熱源の多様性で攻める施設」「プロデューサーのブランド力で攻める都市型施設」「意匠と物語性で攻める新規施設」という、サウナ施設が取りうる差別化の方向性を一通り体験できる構成になっているのが、このスタンプラリーの実質的な価値だ。
「京浜東北線サウナコレクション」どんなサウナーにおすすめか
熱源の違いを比較しながら「サウナの基礎」を体感したい人には、7種類の熱源が揃うリトルリトリートデポが向いている。
アウフグースやスクラブなど演出込みで都市の中でしっかりととのいたい人には高輪SAUNAS、珍しいサウナ室の意匠自体を目的地にしたいサウナ好きにはサウナメッツァ 大井町トラックスが刺さるはずだ。
参加費は無料で、QRコードでスタンプを集める形式のため、休日にふらっと1施設だけ立ち寄る初心者から、3施設コンプリートを狙う上級者まで、自分のペースで参加できる設計になっている点も評価したい。




正直、路面電車をまるごとサウナ室にする発想(サウナメッツァ 大井町トラックスの「トラムサウナ」)だけで一本記事が書けるレベルなのに、それが3施設のうちの1つでしかないというのが今回のすごいところだ。
いろんなサウナを楽しむリトデポ、静かに魅せる高輪SAUNAS、ストーリーでととのう大井町トラックス。「とりあえず薪サウナが好き」な人も「プロデューサーの世界観に浸りたい」人も、それぞれ違う理由でハマれる路線だと思う。
京浜東北線サウナコレクション
開催期間:2026年8月1日(土)〜10月31日(土)
参加費:無料(各施設の入館料・交通費は別途)
対象施設:リトルリトリートデポ(大宮)/高輪SAUNAS(高輪ゲートウェイ)/サウナメッツァ 大井町トラックス(大井町)
参加方法:参加用QRコードから登録し、各施設設置のQRコードでスタンプを取得。スタンプ数に応じて賞品と交換または抽選応募
主催:東日本旅客鉄道株式会社
協賛:大塚製薬株式会社/花王株式会社
運営:株式会社HIDANE(サウナコレクション)
公式サイト:https://hidane.ne.jp/


