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休業中の銭湯、熊本市「冨乃湯」実証実験イベント「川尻町屋利活用プロジェクト 冨乃湯で作ろう!」が9月7日より開催!注目される銭湯文化の再発見

by furosauna

利用者数の減少や、担い手不足によって廃業を余儀なくされる銭湯。都市の中で失われつつある銭湯だが、地域が主体となり保存・活用する取り組みが各地で進行中だ。熊本市では、現在休業中の銭湯「冨乃湯」を活用した実証実験イベント「川尻町屋利活用プロジェクト 冨乃湯で作ろう!」を開催し、銭湯を新たな視点で見直す機会を提供する。

熊本市は、2024年9月7日(土)と9月8日(日)に「冨乃湯」を舞台にした実証実験イベントを開催する。今回のイベントのテーマは「作る」。来場者はレトロな銭湯の中で思い思いの時間を過ごしながら、様々なアートや物販、子ども向けのワークショップを楽しむことができる。9月7日には3名のアーティストによるアートワークが展示され、翌日には画像生成AIを使用したお絵描き体験のワークショップが開催される予定。また、銭湯にまつわるクリエイター展や駄菓子の販売なども行われ、銭湯の多様な魅力が再発見される機会となる。

「川尻町屋利活用プロジェクト」とは

熊本市が進める「川尻町屋利活用プロジェクト」は、地域の歴史的建築物である町屋や銭湯を活用し、地域の賑わいを創出することを目的としている。町屋の特性や魅力を活かしながら、休業中の建物を一時的にリノベーションして活用することで、地域住民や訪問者との交流を促進し、将来的な活用の可能性を探るプロジェクトだ。今年度は、「冨乃湯」を中心に、実証実験を通じてその可能性を探ることを目指すという。

町屋プロジェクトビジュアル

銭湯「冨乃湯」の歴史と魅力

「冨乃湯」は大正から昭和初期にかけて建てられた銭湯で、川尻の町屋特有の職住近接の形態をよく残している。現在は休業中ではあるものの、川尻蔵前通りの歴史ある町並みを構成する重要な建物のひとつとして知られている。銭湯は日本の生活文化の一端を担い、その役割は単なる入浴施設にとどまらず、地域コミュニティの中心としても機能していた。「冨乃湯」のような銭湯が再び活用されることで、地域の活性化にも大きな影響を与えることが期待されている。

地域活性化への期待

今回の「冨乃湯」でのイベントは、単なる文化保存を目的としたものではなく、地域活性化を図る取り組みの一環。休業中の建物を新たな用途で活用することにより、地域住民や訪問者にとって新たな発見と交流の場を提供する。このプロジェクトが成功すれば、他の休業中の銭湯や町屋にも同様の取り組みが広がる可能性があり、地域の魅力を再発見するきっかけとなるだろう。

「川尻町屋利活用プロジェクト」は、今後も「冨乃湯」を中心に活動を続ける予定で、第2回の実証実験が令和6年(2024年)10月26日(土)・27日(日)に、第3回の実証実験が令和7年(2025年)3月頃に予定されている。これらの実証実験を通じて、休業中の町屋や銭湯を活用した地域振興の可能性がさらに探られていくことが期待される。

熊本市の取り組みは、全国の銭湯保存・再利用のモデルケースとなる可能性を秘め、今後の動向に注目が集まる。銭湯文化が再評価され、現代において新たな役割を果たすための一歩として、「冨乃湯」の再活用がどのように展開されるかが鍵となるだろう。

開催概要

開催日時:令和6年(2024年)9月7日(土)・9月8日(日)10:00~16:00
会場:冨乃湯(熊本県熊本市南区川尻4丁目10−20)
イベント内容:4月に実施したプレイベントのアンケートでリクエストの多かった、「展示・アート」「物販」「子ども向けのイベント」を、銭湯内の各エリアで実施。

展示・アート
・9月7日(土) 3名のアーティストによるアートワーク
・9月8日(日) ワークショップ(画像生成AIでお絵描き体験)

物販等:9月7日(土)・9月8日(日)
・銭湯にまつわるクリエイター展
・駄菓子販売
・銭湯お休み処

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