飼い犬、飼い猫、飼い人間。 野良犬、野良猫、野良人間。 世界にはルールがあって、世間には常識がある。
そこにうまく馴染めない人間の逃げ場所であったはずのインターネットは、もうハミ出し者を許せない。
画一的な競争を強いられるビジネスパーソンの列から抜け出し、「好きなことで、生きていく」ことを選んだユーチューバーも、気付けばアルゴリズムの歯車になっている。
誰かが作った型にハメられ、誰かが作ったレールの上を走らされる。
そのシステムを破壊しようとしても、その行為すら大きなシステムの一部にすぎない。
たぶん、世界を変えることはできない。
でも、世界から自由でいることはできるはずだ。
サウナランドは「あーなんかどうでもいいや」と思う瞬間をつくっていきたい。
だって、本当にどうでもいいと思うから。
すごい大事だと思っていたものも、別に大事じゃなかったし、 今、免許証も保険証もないけど、しょっちゅうなくしていると、別にどうでもよくなってくる。
イノベーティブの風味を振りかけた刹那的な成長も、それっぽい言葉とデザインをまぶしたサスティナブルな脱成長も、どちらも同じゲームにおけるポジショニングの違いだ。
エナジードリンクか漢方薬か。どちらもまやかしじゃないか。
「ただ、今楽しい」とか「うん、超きもちいい」とか「とにかくこれが好き、好きすぎる」とか、こっちのがリアルだ。 こっちのが全然信じられる。
誰も入ってこれない、誰の説明もいらない。
まともじゃない変態の世界が、
理屈じゃない偏愛の世界が ここにある。
