
東京都選挙管理委員会は、2025年6月22日(日)に実施される東京都議会議員選挙に向けて、若年層を中心とした有権者の投票参加を促進する目的で、銭湯イベント「東京都議会議員銭湯」を企画した。この取り組みは、6月13日(金)から6月22日(日)までの10日間にわたり、都内の61軒の銭湯で実施される。
本イベントでは、ニフティ温泉および東京都浴場組合と連携し、「銭湯と選挙」「ととのう時間と未来を考えるひととき」を結びつける新たなアプローチを試みている。とくに、都内の人気銭湯には男性用サウナを設けている施設も多く、サウナーにとっても見逃せない内容である。
旗艦店2軒では館内ジャックと“ととのいステップ”を掲出
台東区の「ひだまりの泉 萩の湯」と豊島区の「妙法湯」の2軒では、館内の脱衣所や浴室の鏡、壁面にいたるまで、イベントロゴやグラフィックで装飾される“館内ジャック”が実施される。これにより、サウナ室や浴槽に身を沈めながら、「東京の未来」「自分の暮らし」「投票の意味」について自然に思いを巡らせるきっかけが生まれる。
両店舗では「銭湯のととのい5ステップ」と題されたガイドも掲示。水風呂や休憩スペースの利用にあわせて、心と身体の“ととのい”とともに、自分の意思や選択肢について考える時間を提供している。




白湯と変わり湯、サウナで深まる意識
イベント期間中の特別施策として、6月13日〜15日および20日〜22日の合計6日間では、登別温泉をテーマにした人工白濁湯「選挙の湯」が登場する。この湯は、学習院大学と日本女子大学による共同研究をもとに開発された「マイトルビン」を使用しており、温泉気分を楽しみながら、政治への関心を深める設計となっている。
サウナでしっかりと汗をかいた後、変わり湯に身を委ねることで、心も体もリフレッシュできるだけでなく、静かな環境で未来への考えを巡らせることができる。

牛乳瓶で模擬投票体験?銭湯ならではの仕掛けも
さらに注目されているのが、銭湯でおなじみの“牛乳瓶”を使った模擬投票体験である。風呂上がりに飲んだ牛乳瓶をそのまま模擬投票箱へ。「自分の選択を形にする」アクションが、ごく自然に体験できる。
また、6月19日〜22日の4日間には、イベント限定てぬぐい(先着3,870名)と、防水仕様の「東京都議会議員銭湯リーフレット」の配布も実施される。ファンアイテムとしても人気を集めそうだ。

選挙啓発の新たなかたち。サウナ文化との融合で意識醸成へ
銭湯は、地域に根ざした交流の場であると同時に、リラクゼーションと会話が生まれる空間でもある。サウナでととのいながら、湯船で語らいながら、“自分の未来に一票を託す”という体験が、政治参加のハードルを下げる可能性を秘めている。
東京都選挙管理委員会の試みは、銭湯・サウナブームと社会課題を結びつけた全国初のケースとも言えるだろう。
東京都議会議員銭湯
開催期間:2025年6月13日(金)〜6月22日(日)
主催:東京都選挙管理委員会
連携:ニフティ温泉、東京都浴場組合
対象施設数:都内61軒
施策内容:サウナ演出、館内装飾、限定てぬぐい、変わり湯、模擬投票、リーフレット配布 ほか
旗艦店:ひだまりの泉 萩の湯(台東区)/妙法湯(豊島区)
通常店:金春湯(品川区)/蒲田温泉(大田区)/松本湯(中野区)/十條湯(北区)/練馬湯遊邸 松の湯(練馬区)/タカラ湯(足立区)/立川湯屋敷 梅の湯(立川市)/狛江湯(狛江市)/小杉湯(杉並区)
ポスター掲出店:稲荷湯(千代田区)/日の出湯(中央区)/南青山 清水湯(港区)/第三玉の湯(新宿区)/栄湯(新宿区)/豊川浴泉(文京区)/薬師湯(墨田区)/高砂湯(墨田区)/富山湯(江東区)/深川温泉 常盤湯(江東区)/新生湯(品川区)/文化浴泉(目黒区)/みどり湯(目黒区)/竹の湯(大田区)/天然温泉 久が原湯(大田区)/駒の湯(世田谷区)/世田谷温泉 四季の湯(世田谷区)/増穂湯(世田谷区)/湯っくりのゆ 栗の湯(世田谷区)/改良湯(渋谷区)/清春湯(中野区)/秀の湯(杉並区)/大黒湯(杉並区)/巣鴨湯(豊島区)/えびす湯(北区)/梅の湯(荒川区)/クアパレス藤(板橋区)/第一金乗湯(板橋区)/天然温泉 久松湯(練馬区)/平和湯(練馬区)/玉の湯(足立区)/堀田湯(足立区)/金町湯(葛飾区)/富の湯(葛飾区)/吉野湯(江戸川区)/宝来湯(江戸川区)/稲荷湯(八王子市)/境南浴場(武蔵野市)/アサヒトレンド21(三鷹市)/府中湯楽館 桜湯(府中市)/昭島 富士見湯(昭島市)/湯の森 深大湯(調布市)/大蔵湯(町田市)/ぬくい湯(小金井市)/桃の湯(国分寺市)/鳩の湯(国立市)/神明湯(東大和市)/第二喜多の湯(東久留米市)/桜湯(東村山市)/