ととのったあとの“締め”は、まさかの「ごはん瞑想」だった
瞑想が終わり、「いや〜ととのった…いや、澄んだ…!」と呆けた顔をして放心状態でいると、「このあと、お食事をご用意しています」とスタッフさん。ここまでで既に十分すぎる体験だったのに、まだ続きがあるのかー!と嬉しい驚き。
用意されていたのは、このプログラム限定のサ飯(というのか…?)「サウナ瞑想特別メニュー」。
庭の湯特製スムージー、炊きたて土鍋ごはん、練馬味噌の具だくさん味噌汁、旬の天ぷら盛り合わせ、銀鱈の西京漬け、練馬産のお漬物、甘味。
……って、ラインナップ見ただけでわかる。これ絶対うまいやつ〜!でも、驚いたのは“味”じゃなくて、“感じ方”だった。

味覚って、こんなに繊細だったっけ?
まずは庭の湯特製スムージー。サウナ後の渇いた身体に、果物の自然な甘みが染み渡る。「うわ、おいし…、甘いのに優しい…」と、思わず声が漏れる。
そして、おひつで登場した炊きたての土鍋ごはん。蓋を開けた瞬間、「お米が立ってまーす!」と叫び出したい気持ちをグッと堪えてひと口いただく。ひと口目で、まるで脳内に鐘が鳴ったような衝撃。「米って、ここまで香る?」と、本気で思った。噛むたびに米の甘みと粒立ちを感じる。完全に“お米と対話してる”感覚。
具だくさんの味噌汁は、練馬味噌の奥深い旨味と野菜の滋味が染みわたり、「味覚が覚醒するってこういうことか」と納得。
揚げたての旬の天ぷらも、銀鱈の西京漬けも、普段なら「うまっ!」と一気に食べてしまいそうなところだが、サウナ瞑想で感覚が研ぎ澄まされているのでじっくり味わいたくなる。食べること自体が、瞑想だ。


もはや、五感のフルコースだった
禅における食事もまた、ひとつの修行。サウナと瞑想によってノイズが取り除かれたことで、視覚・聴覚・触覚・味覚・嗅覚……すべての感覚が研ぎ澄まされた状態。そんな“超感覚モード”で食べる食事は、もはや芸術体験だった。
目で見て美しく、香りに癒され、舌で楽しみ噛みしめる。「今ここ」のひと口に集中することで、満足度も味わいも、何倍にもふくらむ。
ふだん私たちは、こんなにも「何かを感じること」をおざなりにしていたのかもしれない──と、箸を置いたときに思った。

サウナでととのい、禅で澄み、ごはんで沁みる
庭の湯の「サウナ×禅」体験、ひと言でいえば「全身リセット」だった。サウナで心と体を温め、禅で内側の静けさに触れ、和食で五感を研ぎ澄ます。
この流れ、完璧すぎる。むしろ、サウナ体験の“完成形”なんじゃないか?と思えるほど。何も考えずにスマホを見ながら早食いしてた昨日までの自分が、ちょっと切なくなるくらい。
もし最近、ストレスや情報に押しつぶされそうになっているなら。もしくは、「最近、なんとなく感動が薄れてきたな…」と感じているなら。庭の湯の“サウナ×禅”は、確実にあなたの感覚を呼び起こしてくれる。
そして最後には、静かな庭で“無”になったあとに、全感覚を使って味わう、ただのごはん。これ以上ないご褒美だった。
週末の3時間、スマホを手放して、「今ここ」に出会ってみませんか?そこには、静かで豊かな“あなたの感覚”が、ちゃんと待っています。