
株式会社100plus(代表取締役CEO: 加藤容崇)とエステー株式会社が手を組み、サウナにおける新しい香り体験を提供する「Nippon Notes」プロジェクトが2024年10月より本格的に始動した。このプロジェクトでは、サウナと香り、ウェルネス、そして地域活性化の要素を融合させ、日本固有の自然、文化、歴史を体感できる「香り」を世界に発信しようとしている。サウナファンにとって、五感を通じて日本の各地を感じることができるこの試みは、単なるリラクゼーションを超えた特別な体験を提供するものだ。
香りとサウナが生み出す新しいウェルネス体験
Nippon Notesは、日本の地域固有の香りをサウナのロウリュに用いることで、サウナ利用者が日本各地の風景や文化を感じられる体験を創り出している。ロウリュとは、サウナストーンに水やアロマ水をかけ、発生する蒸気を浴びるフィンランドの伝統的なサウナの入浴方法。サウナ室内の湿度と体感温度が上がり、発汗を促すことで、身体の新陳代謝や活性化、デトックス、快眠などの効果が期待できるものだ。
また、香りが持つリラクゼーション効果だけでなく、香りが嗅覚を通じて脳に直接刺激を与えるため、記憶や感情にも深く働きかける。これは、サウナ内で心身のリラックスを促進するだけでなく、利用者に日本の豊かな自然や文化に対する新たな発見をもたらす仕組みだ。
例えば、北海道の涼やかな森林の香り、南国の果実が育む豊かな香りなど、日本の各地から厳選された香りを通じて、地域固有の特徴がサウナ室内で再現される。このプロジェクトにより、サウナにいながらにして、日本全国を旅しているような気分を味わうことができるというのはおもしろい。

地域の自然、文化、歴史を香りで表現
このプロジェクトの中心には、地域特有の自然、文化、歴史を香りで表現するというコンセプトがある。各地域に自生する植物や自然素材から香りを抽出し、サウナ利用者にその土地の独自の香りを提供する。さらに、伝統的な茶葉や果実なども香りに変換され、サウナでの体験を深める役割を果たしている。
Nippon Notesは、次の5つの柱を基盤としている。
- 自然(Nature): 各地の植物や素材を活用した香りを通じ、地域独自の自然環境を再現する。
- 文化(Culture): 地域に根差す文化や伝統を香りで表現し、サウナでの体験に奥行きを与える。
- 歴史(History): 歴史的背景を持つ香りの発掘によって、過去と現在をつなぐ物語を提供する。
- 科学(Science): 香りのリラクゼーション効果を科学的に検証し、健康への寄与を目指す。
- 環境(Environment): 廃棄物を利用して香りを抽出するなど、持続可能な香りづくりに貢献する(記事ソース1)。
これらの柱を通じて、単なるアロマの域を超え、香りの医学的効能や地域活性化、サステナビリティの推進といった多方面にわたる価値を提供している。

SDGsへの貢献—廃棄物の再利用とサステナビリティ
Nippon Notesは、香りの抽出過程で廃棄物を有効に活用することで、環境への配慮にも努めている。通常であれば捨てられてしまう廃材を利用し、持続可能な方法で香りを製造することにより、SDGs(持続可能な開発目標)の達成に貢献するプロジェクトとしても注目されている。この取り組みにより、地域資源の有効活用が進み、地域の自然を守りつつ、新しい価値を生み出すことが期待できるだろう。
医学的効能を科学的に裏付ける取り組み
香りがもたらすリラクゼーション効果は、多くの研究で確認され、特に嗅覚を介して脳に与える影響は医学的にも注目されている。Nippon Notesでは、香りが持つ健康促進の効能を科学的に検証し、その効果を証明するためのリサーチを継続して行う。こうした研究成果は、サウナ利用者に安心と信頼をもたらし、サウナがもたらすウェルネス効果をさらに引き出すものとなる。
今後の展望と期待
株式会社100plusとエステー株式会社は、今後さらに多くの地域と協力し、新しい香りの発掘や商品化に取り組む予定だ。地方の特産品や伝統素材を活かしたオリジナルの香り製品を開発し、国内外の市場で日本の魅力を広く発信していく。また、香りに関する科学的な研究も進め、信頼性の高い製品として価値を高めることが目標とされている。
「Nippon Notes」は、サウナにおける香りを通じて、日本各地の自然、文化、歴史を五感で楽しむ新しい体験を提供するプロジェクトだ。サウナ利用者にとって、ただ汗を流すだけではなく、香りを介して各地の風土を感じ、心身ともにリラックスできる空間が提供される。この革新的な試みは、サウナ文化の更なる広がりと日本の地域活性化に大きく貢献するものであり、今後の展開が大いに期待される。