地方の問題をサウナが解決する!サウナに本気な小さな町、山形県西川町は地方自治体の「小さな巨人」になるか?

by furosauna

熱波甲子園でも活躍した「東北ナンバーワン熱波師」がタオルを振る


――サウナでは、アウフグースイベントも多くやってらっしゃいますね。ご同席いただいている「山岳熱風アダチ」さんは2023年の「熱波甲子園」で全国3位に輝いた腕前をお持ちだとか。

アダチ 他にも、日本サウナ熱波アウフグース協会が主催する「大サウナ博」の「日本サウナ大賞」では、年間3人しか選ばれない「炎の熱波師賞」をいただきました。これは自分にとってかなりの自信になりましたね。東北勢では最上位だったこともあり、自称「東北で今グイグイきてる」熱波師です(笑)。自称ですよ。

「熱波甲子園2023」で全国3位!すごい!

――いや本当にすごい!東北勢最上位ということは「東北ナンバーワン熱波師」じゃないですか!その熱波、受けてみたい…。ちなみに熱波師としてのプレースタイルはどういったものでしょうか?

アダチ 割とオーソドックスなスタイルだと思いますよ。最近は色々なスタイルの熱波師の方も増えていますが、私が天邪鬼な性格なので、あえてあまり色はつけずにオーソドックスにしています。水沢温泉館のサウナ室はそれほど広くなくお客さんも少ないので、コミュニケーションや安全管理面に重きをおいてやっていますね。

――西川町でタオルを振ることになったきっかけは何だったのでしょう?

アダチ 私は仙台出身で、元々は仙台の温浴施設で熱波師をやっていました。その温浴施設は閉館してしまったのですが、山形のほうに町をあげてサウナに取り組むところがあるらしいというのを当時のお客さんから聞いていたんです。町がサウナに取り組むってなかなかないことなので印象に残っていましたし、魅力的でしたね。その後、私が東北のサウナイベントに参加していた際に、西川町の菅野町長にお会いしました。当時勤めていた仙台の温浴施設が閉店することは決まっていたので、その場で菅野町長に「西川町に移住して熱波師をやりたいです!」と直訴しましたね。

――なんとも大胆!でもそのくらいの熱さがある人のほうが熱波師には向いているように思います。

アダチ そうですか?大胆というか「向こう見ず」な性格なのかもしれませんけど(笑)。でも西川町に移住してきて、雪の量には絶望していますよ(笑)。仙台はあまり降らないので、移住してからの生活は雪との戦いですが、サウナの環境的には最高なんですよね。雪景色とサウナは本当に親和性が高いです。

チャーミングな性格も人気の秘訣か!?

――確かに、サウナーにとっては天国ですよね。そんな雪の降らない仙台で熱波師をやっていた頃と今を比べ、西川町のサウナはどんな特徴がありますか?

アダチ 普通に町長やここにいる鈴木さんをはじめとした役場の人がサウナに入りに来るというのはおもしろいところですね。自治体の首長がサウナに普通に座って、他のお客さんと一緒に水風呂に入ったりしてととのっている姿は西川町でしか見られない光景だと思います。ちなみに町長は昨日も来てました(笑)。

――さすがサウナの町の長…。サウナ室で町長が普通に隣に座る町。よく考えるとそれって安心・安全な証拠ですし、「日本一信頼できるサウナ」なのかもしれませんね。

アダチ 町長はかなりのヘビーサウナーですから、常にサウナ室の状態をチェックしているかもしれませんね。そういった意味ではお客さんは安心してお入りいただけるかと。それに、サウナのすばらしさを誰よりも知っているからこそ、町の取り組みとしてサウナを活用しますし、サウナの力を信じています。私も最初は町長とお話させてもらって移住した身なので、町長がサウナにいるときはタオルを振る手にも力が入ります。

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