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古民家を活用した銭湯ホテル!御所まちの宝湯を復活させる「GOSE SENTO HOTEL」プロジェクトが始動

by furosauna

株式会社NOTE奈良、油⾧酒造株式会社、株式会社フェニックスが連携し、御所市のまちづくり会社として「株式会社御所まちづくり」を設立。かつて街の共有財産であった「宝湯」の再生を中心とした分散型の観光まちづくりを始動した。

官民連携の「泊・食・湯」分離の分散型のまちづくり事業として、GOSE SENTO HOTEL(銭湯ホテル)が2022年秋の開業を目指す。

御所市御所まちについて

江戸時代から変わらない寺内町と商家町を有する街「御所まち」は、江戸時代初期に形成された陣屋町。その後も奈良中南部の中心地として繁栄を誇ってきた。

御所まちは、一つの川を挟んで西岸には商業都市の西御所(商家町)、東岸は寺内町の東御所と、二つの町が形成され、江戸時代の検地絵図がいまでも使えるほど、町のかたちはよく残っているという。

家々の間を流れる水路(背割り下水)まで、ほぼ当時の姿をとどめるなど、伝統的な建物が今なお大切に守られ、歴史的建造物群保存地区に匹敵する街並みが維持されている。

近世の町並みをベースにしながらも、昭和の香りも残すなど、現在に至るまでも時間と生活の息づかいを感じることのできる風情のある街だ。

GOSE SENTO HOTEL(銭湯ホテル)プロジェクトについて

御所まち所在の古民家銭湯「宝湯」を中心とした「泊・食・湯」分離の分散型まちづくり事業。第1期では、御所まちにある4つの古民家を活用し、銭湯・ホテル・レストランを一体的に開発する。

御所の現状は、主要観光拠点である葛城山等への交通の結節点(ハブ)となってはいるものの、日帰り主体の観光に留まっており、「泊・食・湯」分離の滞在型拠点として再生することで、域外からの観光流入・観光消費を増大を狙うという。
この地は、修験道の開祖「役行者」の出生地でもあり、修験宗大本山「吉祥草寺」には、役行者を灌浴させ生まれたという井戸(水)が残る。その他、全国でも名高い3つの酒蔵を擁するなど、豊かな水に支えられた多様な地域資源を有している。

今回、奈良県下で歴史的建築物を活用したまちづくりを行う株式会社NOTE奈良を起点として、「風の森」ブランドで知られ、全国有数の酒蔵である油⾧酒造株式会社とともに、かつて「皆様石鹸」ブランドで展開し、現在、全国規模で石鹸・化粧品を展開する株式会社フェニックスの2社が参画。「湯と水」を切り口とした「泊・食・湯」分離の分散型まちづくりを実現する。

宝湯について

大正5年に創業したとされる宝湯は、利用者の減少や経営者の高齢化もあり、2008年に閉業を余儀なくされた。
2017年には、御所市最後の銭湯(新産湯温泉)も廃業し、御所市内の銭湯は消失。宝湯の建物は、所有者の意向もあり、幸いにも操業時のままの状態で残されていたが、物件の老朽化は進み、銭湯として再生するためには、大幅な改修工事が必要とされていた。

そのような状況の中、2018年、宝湯を含む歴史的建築物を活用したまちづくりについての話が持ち上がる。その後、議論を重ねる中で、地域の営み・憩いの場としても、また、「湯と水」を切り口としたまちづくりのコンセプトにおいても銭湯としての再生が不可欠であるとの結論に至った。銭湯であった宝湯を他の用途に変更・転換するのではなく、宝湯を銭湯そのものとして復活することが決まったのである。

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