
約100年の江古田の銭湯が、サウナを新しくして再始動する
東京都練馬区の銭湯「浅間湯(せんげんゆ)」が、2026年12月上旬にリニューアルオープンする。目玉はサウナの刷新で、メトス製の電気サウナヒーターを新たに導入し、セルフロウリュにも対応する。運営するのは、東京都公衆浴場承継マッチング事業を通じて事業を引き継いだ合同会社OFURO WORKSだ。
浅間湯は1927年(昭和2年)に開業した。前経営者の高齢化と設備の老朽化で廃業も検討される中、近隣地域で育った宮井康太郎氏が代表を務める同社が承継し、一時休業を経て再出発する。改装は外観、ロビー、脱衣所、サウナが中心となる。
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サウナ室は「電気ヒーター+セルフロウリュ」の構成に
サウナ施設としての注目点は、熱源に電気サウナヒーターを選び、セルフロウリュに対応させたことだ。ソースにはサウナ室の温度や定員は記載されていないが、銭湯のサウナで自分のタイミングで蒸気を足せる環境は、近年じわじわ増えている流れに沿ったものといえる。
電気ヒーターは温度管理が安定しやすく、営業時間の長い銭湯との相性がよい熱源として知られる。そこにセルフロウリュが加わると、混雑時間帯は控えめに、空いた時間は蒸気を重ねて、と利用者側で調整できる。設備にメトス製を選んでいる点も、サウナ愛好家には判断材料になるだろう。
なお設備一覧には、ジェット、バイブラ、水風呂、立ちシャワー、サウナが並ぶ。水風呂の温度や深さの情報は現時点で公開されておらず、ここは開業後に確かめたい部分だ。

なぜ浅間湯のサウナ付が特別なのか
特別なのは、サウナの新しさよりも「残すもの」との組み合わせにある。昔ながらの面影が残る浴室、「家族愛」をテーマにしたタイル絵、店先の信楽焼のたぬきはそのまま引き継がれる。
都内の銭湯は、2015年末の628軒から2025年末の417軒へ、10年で211軒(約34%)減った。サウナ設備を整えて若い層を呼び込む銭湯は増えているが、その多くは新規改装やもともと設備のある店だ。約100年続いた店が、街の記憶を残したまま電気ヒーターのサウナを軸に作り直す例は、事業承継とサウナ人気を結びつける一つのモデルとして読める。
サウナが「若い世代の入口」になり、タイル絵や信楽焼のたぬきが「常連の安心」になる。この二層構造が、銭湯の持続可能性の答えになり得るかが焦点だ。

日大芸術学部との産学連携とクラウドファンディング
江古田は日本大学芸術学部、武蔵野音楽大学、武蔵大学が集まる学生の街だ。浅間湯は日大芸術学部デザイン学科の学生と、新ロゴやオリジナルキャラクターを制作している。モチーフは信楽焼のたぬきで、ロゴはたぬきの変身で現れる「ドロン」の煙を、銭湯の湯気に見立てたデザインだ。今後は暖簾やシャッターのデザインも学生と手がける。
改装資金の一部は、CAMPFIREで2026年11月1日〜30日にクラウドファンディングで募る。目標は100万円。リターンはオリジナルTシャツやタオル、リニューアル前の浴室やバックヤードを見学・撮影できる特別ツアーなどだ。

「浅間湯」はどんなサウナーにお勧めか
・銭湯サウナ好きで、昔ながらの浴室とタイル絵の雰囲気ごと味わいたい人
・セルフロウリュで蒸気の量を自分で決めたい中級者
・西武池袋線沿線、江古田・新桜台エリアで通える銭湯サウナを探している人
・サウナ巡りの一環で、事業承継や街の銭湯文化にも関心がある人
高温・多人数を売りにする大型スパ施設とは性格が違う。静かに通い込む「日常のサウナ」を求める人向けだ。


コマシ
銭湯のサウナで一番うれしいのは、仕事帰りに駅から2分でそのままととのえることだと思う。江古田駅徒歩2分という立地に、セルフロウリュと、たぬきの見守る浴室。派手さはないが、通う理由が静かに積み上がっていくタイプの銭湯だ。銭湯サウナを「たまのご褒美」ではなく「生活の一部」にしたい人に、特にお勧めしたい。
浅間湯(せんげんゆ)
所在地:東京都練馬区栄町38-3(江古田)
リニューアル日:2026年12月上旬予定(創業は1927年)
営業時間: 15:00〜23:00
定休日:毎週月曜日(以前の金曜日から変更)
サウナ室数・熱源種類:サウナあり・メトス製電気サウナヒーター
主な設備:セルフロウリュ対応、ジェット、バイブラ、水風呂、立ちシャワー
アクセス:西武池袋線「江古田」駅徒歩2分/西武有楽町線「新桜台」駅徒歩6分/東京メトロ有楽町線・副都心線「小竹向原」駅徒歩13分
運営会社:合同会社OFURO WORKS
クラウドファンディングURL:https://camp-fire.jp/projects/985962/idea