サウナの常識を覆す!「ととのい」の最終兵器はフィンランドメタルだった!?

by furosauna

メタルは「ととのい」を邪魔するのか? 各メタルジャンルで猛者サウナーが検証(※個人の感想です)

外気浴中に流す音楽といえば、せせらぎの音や鳥の声、穏やかなアンビエントミュージックが定番。そこに、デスボイスが轟き、ブラストビートが鳴り響くメタルミュージックをぶち込んだらどうなるか? 想像するだけで、ととのいが崩壊しそうな気がする…。しかし、我々はあえてこの荒行に挑んだ。

様々なメタルのジャンルを聴きながらサウナや外気浴を試みた、フロサウナ編集部(と書いて変態と読む)猛者サウナーたちの壮絶な証言をここに記す。

サウナ室で:灼熱のデスボイスは、ととのいを遠ざけるのか? 

まずはサウナ室。通常は瞑想空間であるここへ、激しいメタルサウンドを投入!(注:プライベートサウナで検証しています。当然。)

デスメタル(例:Cannibal Corpse, Dying Fetus)
熱気と湿度で意識が朦朧とする中、脳内に響き渡るデスボイスとブラストビート。「ととのう」どころか、血管がさらにブチ切れそうになり、頭の中で「早くここから出せ!」という叫びが渦巻く。普段は心地よいはずの熱さが、拷問レベルに感じる…。まるで地獄の業火に巻かれながら、悪魔の叫びを聞かされているようだ。当然、ととのいの「と」の字も訪れない。

スラッシュメタル(例:Metallica, Slayer)
Metallicaの「Master of Puppets」のイントロが流れた瞬間、サウナ室が脳内のモッシュピットへと変貌。頭を振りたくなっても、狭くて熱い空間では無理。悶絶しながら「早く水風呂へ!」と渇望するが、水風呂に入っても心拍数は収まらず、汗と一緒に「アグレッシブな何か」だけが噴き出す。「ととのい」ではなく、ただの「ライブ」だった。

ヘヴィメタル(例:Iron Maiden, Judas Priest)
荘厳なギターソロが鳴り響くと、一瞬「おお!」となるものの、その後のボーカルの伸びやかさに意識が持っていかれ、「ととのい」のゾーンにはなかなか入れない。まるで、サウナ室で熱唱するおっちゃんを注意したいのにできない、あの歯がゆい感覚だ。「熱いなぁ、歌うめぇなぁ」で思考が止まる。

水風呂、それは冷気と重低音の戦い 

続いて水風呂。ここでこそ冷静になれるはず、と期待したが……。

デスコア(例:Suicide Silence, Bring Me The Horizon 初期)
水風呂の冷たさで「ひぃっ!」となる瞬間に、「ぐえぇぇぇぇ!」と叫ぶボーカルの声が響き渡る。自律神経どころか、もはや全神経が「何事だ!?」と覚醒し笑ってしまった。冷たさと激音のダブルパンチで、体は完全にフリーズ。水風呂から出ても体が震えが止まらず、ととのうどころか、ただただ「キマッて」しまった。

ニューメタル(例:Slipknot, Limp Bizkit)
水風呂に浸かりながら、リンキン・パークやスリップノットのリズムが脳内を駆け巡ると、やけに攻撃的な気分に。水風呂から上がった後も、落ち着くどころか「なんかソワソワする…」という感情が芽生え、他サウナーの行動一つひとつが気になる危険な状態に陥る。これは危険だ。

外気浴での安らぎはどこへ?五感の混乱

そして、ととのいの最終段階、外気浴。静寂が訪れるはずの場所で、メタルサウンドを流してみた結果は…。

ヘヴィメタル(例:Ozzy Osbourne, Black Sabbath)
オジーの呪術的な歌声と、ブラック・サバスの重苦しいリフが外気浴の風景に溶け込むかと思いきや、空気が一変。まるで自分の体が異形の獣に変貌していくような、おぞましい幻覚(※個人の感想です)が見える始末。ヒーリングどころか、自分の存在意義を問い始めるような、哲学的な苦悩が生まれてしまったという。

ハードコア(おまけ。もはやメタルじゃないが…)
外気浴中にDischargeの、特にスラッシュメタルに接近した時期の楽曲を聴く。一瞬、疾走感と重厚なリフが「血流促進」に繋がりそう…と期待したが、結局は脳内で「DIE!」という声がエンドレスで響き渡る結果に。安らぎとは真逆の「殺戮と破壊」の衝動が湧き上がり、世の中のあらゆるものを「攻撃対象」として見てしまいかねない危険な状態に陥る…。ととのいどころか、心の中にカオスが生まれただけ。

やはり、メタルは「ととのい」とは相性が悪いのか? そう諦めかけたその時、奇跡は起きた!

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