
広島県の大崎上島に位置するきのえ温泉ホテル清風館が、女性温浴エリアに屋外バレルサウナを新設し、男性側のサウナストーブも刷新した。これにより、同館は男女両方の浴場で本格的なサウナ体験を提供する観光温浴施設へと進化を遂げたのである。サウナ専門ブランド「idetox(アイデトックス)」を展開する株式会社MY WAY SMARTが手掛けたこのプロジェクトは、瀬戸内海の絶景とサウナを組み合わせた新たな温浴体験を実現している。
女性向け屋外バレルサウナが新登場
今回導入されたバレルサウナは、レッドシダー材を使用した本格仕様。特に特徴的なのは、パノラマハーフガラスを採用した背面設計である。この「絶景外気浴設計」により、サウナ内から瀬戸内海の美しい景色を眺めながら入浴することが可能となった。
このバレルサウナの導入によって、女性客からの「ととのわない」という声に応える形となり、男性浴場との間で生じていたサウナ体験の質の差が解消された。

男性浴場もストーブを刷新
同時に、男性浴場においては既存のサウナに対して、空間に最適な熱出力を持つストーブへと更新が行われた。これにより、「男性側は温度が低い」という課題を解決し、短時間で発汗を促す温熱環境を実現している。男女両方の浴場で本格的なサウナ導線が整備されたことで、宿泊客は性別を問わず質の高いサウナ体験を楽しめるようになった。
「旅先で整う」新たな観光価値の創出
このサウナ設備の導入は、単なる温浴設備の更新にとどまらない。「きのえ温泉」の名湯に加え、瀬戸内海のパノラマ景観を活かした温浴体験の強化という戦略的な取り組みである。空きスペースを活用した価値創出の成功事例として、特に女性向けのサウナ空間はSNSや旅行口コミサイトでも注目を集めている。「旅先で整う」「絶景×ととのう」という体験が、新しい観光価値として評価されているのだ。

サウナブームが続く中、施設の差別化要素としてのサウナ設備の質向上は今後も注目されるだろう。特に、瀬戸内の絶景と組み合わせた「景観サウナ」は、観光資源としての可能性も秘めている。
きのえ温泉ホテル清風館
所在地:〒725-0402 広島県豊田郡大崎上島町沖浦1900
公式サイト:https://hotel-seifukan.co.jp/