東京都杉並区高円寺にある老舗銭湯・小杉湯の隣にある銭湯つきシェアスペース「小杉湯となり」を運営する「銭湯ぐらし」が、株式会社アーバンリサーチの「JAPAN MADE PROJECT TOKYO」と手を組み、新たな銭湯ライフスタイルを提案するコラボレーションアイテムを2024年11月29日より発売した。「銭湯と、暮らそう。」をテーマに、伝統的な日本文化と現代的なデザインが融合した商品が注目を集めている。
銭湯文化の再認識を目指した取り組み
「JAPAN MADE PROJECT TOKYO」は、都市における銭湯の可能性に注目し、地域文化の再発見を目的とするプロジェクトだ。昭和8年創業の「小杉湯」との連携を2020年から開始し、銭湯を拠点とした街づくりや新たなライフスタイルを提案している。このプロジェクトは、銭湯文化の魅力を次世代へ継承するだけでなく、現代の生活に溶け込む新しい形の銭湯体験を提供するものだ。
「銭湯と、暮らそう。」を具現化したアイテム
今回のコラボレーションで生まれたアイテムは、銭湯ユーザーの声を反映し、機能性とデザイン性を兼ね備えている。特に注目の2商品を紹介する。これらの商品は、高円寺の「小杉湯となり」をはじめとする限定店舗で販売され、銭湯ファンからも注目を浴びている。
haori
湯上りに着る伝統的な和服「どてら」や「半纏」を現代風にアレンジした多機能ジャケット。イージーケア素材を使用し、吸水速乾性に優れているため、銭湯利用後でも快適に着用できる。価格は税込11,000円。
yunugui
綿100%の蚊帳生地を5枚重ねたお風呂専用手ぬぐい。バスタオル代わりにも使える吸水性が特徴で、使うほど柔らかくなる素材は「育てる楽しみ」を提供する。価格は税込1,650円。
銭湯のあるライフスタイルを全国へ
「小杉湯となり」は、銭湯つきのシェアスペースとして注目を集める施設。湯上りにくつろげるカフェやコワーキングスペースを提供し、住むように銭湯を楽しむライフスタイルを提案している。また、空き家を活用した銭湯つきアパートの運営や、大阪・長野など全国の銭湯との連携を通じて、「銭湯のある暮らし」を広げている。
銭湯が現代社会にもたらす価値
銭湯は、単なる入浴施設ではなく、地域のコミュニティスペースとしての役割も果たしている。昭和レトロな雰囲気が漂う「小杉湯」では、ミルク風呂や水風呂といった多彩な入浴メニューが用意され、温冷交互浴が特に人気だ。忙しい日常から解放され、心身をリフレッシュできる場として、多くの人々に親しまれている。
銭湯を中心とした街づくりへの期待
「JAPAN MADE PROJECT TOKYO」と「小杉湯」の取り組みは、銭湯を拠点にした地域活性化のモデルケースといえる。都市部で失われつつあるコミュニティの再生に向けて、銭湯の持つ可能性を最大限に引き出している。
銭湯のある暮らしは、懐かしさと新しさを同時に体験できる贅沢な時間だ。高円寺から始まったこの取り組みが、全国に広がり、多くの人々に愛される未来が期待される。
小杉湯となり:東京都杉並区高円寺北3丁目32−16 2