2024年10月1日(火)から11月15日(金)まで、全国公衆浴場業生活衛生同業組合連合会（全浴連）による「銭湯モンスターぬりえ」キャンペーンが全国の銭湯で実施される。このキャンペーンは、銭湯を利用する際の入浴マナーを子どもたちに楽しく学んでもらうことを目的とし、親子で参加できる内容。銭湯マナー違反を楽しいキャラクターにした「銭湯モンスター」を使ったぬりえコンテストで、全国の銭湯文化を未来につなげる取り組みだ。
銭湯モンスターとは？
「銭湯モンスター」は、銭湯でのマナー違反行為をキャラクター化した7つのキャラクターを指す。体を洗わずに湯船に入る「アラワンワン」や、脱衣所でスマホをいじる「スマホイジリン」など、銭湯でよく見かける迷惑行為をモンスターに例えてわかりやすく紹介している。これにより、子どもでも銭湯マナーを楽しく学ぶことができ、親子での入浴マナー向上を促す。
2014年東京都浴場組合の公式キャラクターとして登場し、2018年は全浴連の公式キャラクターになったゆっポくん。
汚れを落とさず湯船にドボン！汗を流さず水風呂にドボン！体を洗わない人は銭湯愛好家から嫌われてしまいますよ！
脱衣場でのスマホ操作は盗撮の疑いがもたれますのでご遠慮ください！もちろん浴室内も禁止です！銭湯でデジタルデトックスしましょう！
グループで来店し浴室やサウナなどで大騒ぎ。他のお客様の「ととのい」を邪魔しないように！これは銭湯以外でもマナー違反になりますよ！
タイルの変色で気づいても時すでに遅し。店主の悲鳴がSNSでこだまする。銭湯での毛染めは厳禁です！
髪をユラユラタオルをビチャビチャ湯船につけるのは不衛生ですよ！
体を拭かずに脱衣場に戻るお客さん！そこのあなたですよ！自分の家でもそうしているのですか？体はしっかり拭いてから脱衣場へ！
常連に多いとの通報あり！洗い場をワガモノ顔で占拠。そこはあなただけの場所ではありませんよ！
銭湯モンスターぬりえコンテストの概要
「銭湯モンスターぬりえ」キャンペーンでは、全国の銭湯でぬりえ用紙を配布し、ぬりえコンテストを実施する。ぬりえ用紙は、全浴連に加盟している銭湯で無料で入手できるほか、全浴連の公式ウェブサイトからもダウンロード可能だ。応募方法は、完成したぬりえを専用の封筒に入れて郵送するだけと簡単で、未就学児から小学生までが参加できる。
コンテストの審査員には、女性銭湯ペンキ絵師として知られる田中みずき氏が参加する。最優秀賞にはAmazonギフトカード1万円分が贈られ、審査員特別賞や優秀賞なども用意されている。特に、銭湯好きな子どもたちにとっては、銭湯で過ごす時間がより楽しくなるイベントだろう。
銭湯マナーを絵本で学ぶ
今回のキャンペーンでは、ぬりえだけでなく、銭湯マナーを楽しく学べる絵本「銭湯大好きゆっポくんと銭湯モンスター」も全国の銭湯で配布される。この絵本は、銭湯マナーをテーマにした物語で、主人公の「ゆっポくん」が銭湯モンスターたちと遭遇し、入浴マナーの大切さを学ぶという内容だ。各銭湯のロビーで自由に閲覧できるため、子どもたちはぬりえを楽しみながらマナーについても理解を深めることができる。
絵本で学ぶ入浴マナー『銭湯大好きゆっポくんと銭湯モンスター』
《ストーリー》ある日、お気に入りの銭湯に遊びに行ったゆっポくんとあひるくん。馴染みのおじさんに挨拶するもちょっと様子がおかしい。ゆっポくんが、初めて怒るその原因とは一体・・・？
親子で銭湯文化を楽しむ機会
このキャンペーンは、銭湯を利用する親子にとって、日常の中で銭湯文化を再認識する貴重な機会となる。現代ではスーパー銭湯やサウナ施設が増える一方で、伝統的な街の銭湯が減少傾向にある。しかし、このようなキャンペーンを通じて、銭湯が持つ地域コミュニティの場としての役割や、日本の入浴文化が次世代にも引き継がれていくことが期待されている。
銭湯の未来をつなぐ取り組み
全浴連による「銭湯モンスターぬりえ」キャンペーンは、子どもたちが銭湯の大切さを理解し、マナーを守りながら利用するきっかけを作る。これにより、未来の銭湯利用者が育ち、銭湯文化が持続的に発展することが期待される。また、今回の取り組みは、単にマナー向上を目指すだけでなく、親子での銭湯体験をより楽しいものにするための一環としても位置づけられている。
全国の銭湯で開催される「銭湯モンスターぬりえ」キャンペーンは、銭湯での入浴マナーを楽しく学べるだけでなく、親子でのコミュニケーションの場としても魅力的なイベントだ。銭湯モンスターたちを通じて、次世代に日本の銭湯文化を伝えるこの取り組みは、地域社会にとっても大きな意義を持つ。
