今夜放送『マツコの知らない世界』出演者が語る!「サウナとプロレス」の意外な親和性 -The37KAMIINA/サウナカミーナ 勝俣瞬馬選手インタビュー-

by furosauna

試合中の大ケガをきかっけに、サウナと改めて向き合った


――プロレスの試合がない日は「Sea Sauna Shack」にいるんですか?

はい。試合や他の仕事がないときはなるべく「Sea Sauna Shack」にいるようにしています。“プロレスラー兼サウナ総支配人”というと、例えば今日みたいに取材を受けるだけとか、広報だけなんじゃないかと思われるかもしれませんが、僕はちゃんと現場に立ちたいんです。従業員やお客さんとコミュニケーションをとることも好きですし。場所が場所だけに、本当にサウナが好きな人しか来ないので、そういった方々とサウナ談義するのもまた楽しいんですよ。

――客として施設を利用する側から、施設を取り仕切る側に変わって、サウナに対する考え方は変わりましたか?

やっぱり向き合い方は変わりましたね。プライベートでサウナに行くときも、ストーブやサウナ室の作り、清潔感などが気になるようになって。お客さんの回転率や、何を売りにしている施設なのかとか…自然と運営目線で観察するようになったかも。

試合中の勝俣選手。「ととのえスプラッシュ」や「アウフグース」など、サウナに準えた得意技で会場を沸かせている。

各施設のプロモーションも気になっていて、「こういうイベントをやれば人が集まるんだ」とか「じゃあこういうイベントやってみたらどうかな」とか、全部「Sea Sauna Shack」に繋げて考えるようになっていますね。

――サウナ施設運営の苦労を知る人ならではの視点ですね。

でも、サウナが仕事になったことで、ただサウナを楽しんでいた頃の気持ちが薄れてしまったというか…サウナに対しての熱量が下がってしまった時期があったんです。

そんな矢先に試合でケガをして、プロレスから少しの間離れなくてはいけなくなって…。

――2023年5月の後楽園ホールでの試合で、右足距骨の粉砕骨折という大ケガを負ったそうですね。

骨折ということもあり、復帰までに8カ月かかりました。長かった…。プロレスラーにとって試合欠場は一番の苦痛です。メンタル的にもかなりきつかったけど、そこでサウナに救われた部分がありました。

ケガをしてから3〜4カ月我慢して、ようやく松葉杖とギプスが取れて久しぶりにサウナに入れたときは格別に嬉しかったし、やっぱりサウナって最高だな!と噛み締めましたね。入れない時間があったからこそ、サウナへの思いを再確認できました。

――会えない時間が愛を育てる的なやつですね。

そうかもしれないです。正直ここ最近はプロレス方面でも忙しかったですし、とはいえ「Sea Sauna Shack」のことも手を抜きたくなくて、いっぱいいっぱいになっていた部分もありました。

欠場中は熱波師としての活動に力を入れていたので、いろいろなサウナにも行けましたし、プロレスのことをゆっくり考える時間もできた。ケガは本当につらかったけど、サウナにもプロレスにも丁寧に向き合うことができたことはよかったかもしれないですね。

――サウナは肉体的に心地がいいだけでなく、デジタルデトックスにもなるし、余計なことを考えない時間を確保するという意味では心にも良い作用がありますよね。

プロレスラーに限らず、スポーツ選手をはじめ体を使う仕事はケガや病気によって休業を余儀なくされてしまうことがありますよね。そうなるとまずメンタルにきちゃうんですよ。一歩引いてその競技・仕事を眺める時間ができてしまうから、「もう潮時かな」「自分なんかいなくてもいいなじゃないか」と悪い方に考えてしまう。でも、そういう時にこそサウナに入ると、一回冷静になれますよね。実際僕もそうだったので、本当にサウナがあってよかったと思います。


「プロレスでもととのいます」サウナとの意外な親和性


――先ほど、欠場中は熱波師として活動していたと言ってましたが、印象に残っているエピソードはありますか?

月1回「渋谷SAUNAS」で扇がせてもらっていたんですが、アウフグース初体験の方が結構いたんですよ。帰り際に「最高でした!」なんて言ってもらえたので、「僕はこの人の初めてになれたのか〜!」と(笑)。

僕のアウフグースをきっかけに、もっとサウナを好きになってくれたら嬉しいなと思って。僕が「湯らっくす」で初めて受けたアウフグースに衝撃を受けたように、今度は感動を与える側になれているのかもしれないと思ったら、なんだか感動しましたね。

――「The37KAMIINA」は勝俣選手のほかに、上野勇希選手、MAO選手、小嶋斗偉選手というサウナ好きが集まったユニットです。2月14日にはThe37KAMIINAがプロデュースするプロレス大会「花より熱波3 〜ととのいをキミに〜」(東京・新宿FACE)の開催も決まったとか。

本当に一緒にサウナに入ったり飲みに行ったりもしますし、サウナ好きの同世代で集まったユニットです。僕たちは「DDTをサウナにする!」というメッセージを発信しているのですが、これにもちゃんとワケがあります。

試合がサウナで、会場から出た帰り道が外気浴。僕たちの試合に熱中して体も心も熱くなったら、会場から出た瞬間にととのいます!と。

――ちなみに「水風呂」はあるんですか?

僕、ユニットを結成したばかりの頃は試合後のマイクパフォーマンスでよくスベってたんですよ。だから「水風呂担当」を名乗ってます。僕のマイクで会場がシーンと冷えるから。でも最近スベらなくなっちゃったというか…ウケ始めちゃって困ってます(笑)。

――水風呂の温度が上がってしまってるんですね(笑)。

まあ、水風呂はさておき。サウナ後に食べるご飯やお酒ってめちゃくちゃ美味いですよね?でもこれって、プロレスを見たあとも同じくらい美味いんですよ!

サウナファンでプロレスを見たことがない方は、騙されたと思って一度試してほしいです。「花より熱波3 〜ととのいをキミに〜」チケット絶賛発売中なので!

――ファンの方はThe37KAMIINAの影響でサウナを好きになっていると思うんですが、今度はサウナファンにプロレスの魅力を伝えていきたいですよね。

そうなんです!それが僕の目標でもあります。サウナ界で、もっともっと名前を広げていきたい。「Sea Sauna Shack」に来る方も、僕がプロレスラーだと知らない人が結構いるんですよ(苦笑)。

やっぱりサウナ界で一番有名なプロレスラーといえば井上勝正さんだと思うので、そこに並びたい気持ちはありますね。僕らも「サウナブームだから」という生半可な気持ちでやっているわけではないので。

――元プロレスラーの熱波師はいても、現役レスラーのサウナ施設総支配人なんて勝俣選手くらいですよ。

たしかに、そう言われてみればサウナ施設を実際に作ったレスラーはさすがにいないかもしれません(笑)。

『マツコの知らない世界』出演もチャンスだと思いますし、サウナもプロレスもどっちも盛り上げたくて「花より熱波3 〜ととのいをキミに〜」という興行も開催するので、僕たちの活動に注目していただけると嬉しいです。

昨年ケガをしてしまった分、今年は何倍も精力的に動いていきたいと思っているので、ぜひどこかのサウナ施設でお会いしましょう!

(取材・文:竹田磨央)


写真:尾藤能暢(DDT提供)
勝俣瞬馬(かつまた・しゅんま)

1992年生まれ、身長167センチ、B型。千葉県柏市出身。2014年プロレスラーデビュー。レスラーのかたわら、SAUNACHELIN 2021にランクインしたサウナ施設「SeaSaunaShack」(千葉県館山市)の総支配人としても活動。熱波師、サウナ・スパ健康アドバイザー、サウナ・スパプロフェッショナル(管理士)の資格を持つ。



大会情報
「花より熱波3〜ととのいをキミに〜」

日時:2月14日(水) 開場18:20 開始19:00
会場:東京・新宿FACE
The37KAMIINAプロデュース興行第三弾が今年も開催決定!過去の同大会では「サウナ&カプセルホテル北欧」や「なにわ健康ランド湯~トピア」などの人気サウナ施設が協賛に名を連ねるなど、サウナ好きにも見逃せない大会だ。

合わせて読みたい

フロサウナの専門メディア

©2022 furosauna. All Right Reserved.

フロサウナは、いま注目のフロ、サウナ、スパなどの情報を求めさまよう「温浴開拓者」たちの「温浴メディア」です。