グラフィック社は、スウェーデンの伝統的木工と建築技術を担う女性大工による、個人用サウナのセルフビルドノウハウ集をまとめた書籍「サウナをつくる スウェーデン式小屋づくりのすべて」を、2023年11月に発売する。最初のハンマーの一振りからロウリュまで、薪ストーブのサウナ小屋づくりをステップバイステップで解説。フィンランドの「スモークサウナ」やストックホルムの「筏サウナ」など、珍しい手作りサウナの実例も紹介されている。
自分専用のサウナ小屋を、DIYで
サウナ発祥の地と言われるフィンランドだけでなく、スウェーデンでも「BASTU(バストゥ)」という呼び名で古くから多くの人々に親しまれているサウナ。本書の著者は、スウェーデンの首都・ストックホルムの「スカンセン」(スウェーデン民芸の父・アルトゥール・ハゼリウスが開園した野外博物館)で大工として働き、北欧の伝統的建築技術をバックボーンとしている。もちろん、彼女自身もサウナ愛好家だ。
著者がすすめるのは、ケミカルな素材をなるべく控え自然素材を極力使用したサウナづくり。ステップごとに必要な建材と工具、材木リストが付いて、本職の大工目線ならではのヒントやコツも満載となっている。
耐久性のある日本の伝統的な表面加工「焼杉」を自作し、サウナの外壁に用るシーンも。日本でも浸透し始めた、セルフビルドサウナにインスピレーションを与える一冊だ。
著者/リーサ・イェルホルム・ルハンコ
大工、建築修復技術者、サウナ愛好家。スウェーデン東インド会社が所有し1745年に沈没した貿易船「ヨーテボリ号」を復元した2代目ヨーテボリ号に甲板員として乗船し、中国への長い航海の最中に、伝統的な建築技術に目覚める。ノルウェーでの造船技術の習得、建築修復技術の実習を経て、現在はストックホルムのスカンセン(スウェーデン民芸の父・アルトゥール・ハゼリウスが開園した野外博物館)で大工として働く。木工、窓の修復、サウナ建設などのテーマで講座も開催。本書は彼女の初の著書となる。
目次
はじめに
サウナの作り方
サウナの構成部品
工具箱
大工仕事を学びたい人のために
用語集
建築スタート
サウナ小屋プロジェクト
基礎を成形する
大引きと根太
床の設置
壁の製作
壁を立ち上げる
垂木を取り付ける
屋根を葺く
防虫ネット、防風シートと胴縁
外装パネルの固定
横木をネジで留める
ドアと窓の取り付け
断熱材
サウナシェルフ作り
室内パネル材の固定
換気
ベンチ作り
ストーブと煙突の設置
さらに大工仕事を
焼杉(焼き板)作り
塗料を煮る
窓のリフォーム
ドアを作る
その他サウナ用品
サウナのインスピレーション
筏サウナ
松ぼっくりサウナ
クレイサウナ
スモークサウナ
崖の上のサウナ
エル・プリミティヴォ
家族全員がサウナを作る
静謐なるサウナ
オアシス
書籍情報
サウナをつくる スウェーデン式小屋づくりのすべて
著者:リーサ・イェルホルム・ルハンコ
発売日:2023年11月
仕様:B5変形 並製 総192頁
定価:2,860円(10%税込)
ISBN:978-4-7661-3768-2