
目黒の銭湯「大黒湯」が、今冬「堀田湯 上目黒」として生まれ変わる。瓦屋根と黒松という街の目印を残しながら、サウナ、露天風呂、水風呂、内外気浴スペースを備えた新エリアを増設する計画だ。66年続いた湯の記憶と、いまのサウナ文化が同じ敷地で出会うことになる。
サウナ好きにとって「銭湯にサウナがある」ことはもはや珍しくない。ただ、築60年超の宮造り銭湯が、その空気感を保ったままサウナ設備を足すケースは多くない。今回の堀田湯 上目黒は、そこに正面から挑む一件といえる。
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66年の銭湯を「銭湯のまま」継ぐという選択
大黒湯は東京都目黒区上目黒で約66年親しまれてきた銭湯で、閉業を決めていた。
それを引き継ぐのが、東京・西新井で1942年に創業した堀田湯を運営する株式会社堀田湯だ。両者の橋渡しを担ったのが野村不動産ソリューションズで、閉業後に建物が取り壊されるという典型的な流れとは別の道が選ばれた。


背景には銭湯の急減がある。厚生労働省の衛生行政報告例(2024年度)では、一般公衆浴場としての銭湯は全国で2,730施設で、半世紀で8割以上が減った。東京都内も400軒あまりまで減っている。老朽化や経営者の高齢化、重油の高騰といった要因が重なり、閉業が続く状況だ。
サウナ目線でいえば、サウナのある銭湯は「街のととのい場」として近年存在感を増してきた。その土壌である銭湯そのものが減っている現実は、サウナ愛好家にとっても他人事ではない。


新設サウナエリアが担う役割
注目したいのは、既存の銭湯の意匠を生かす改修と、サウナを含む新エリアの増設を並行して進める点だ。宮造りの瓦屋根、黒松、浴室のガラス、脱衣所の格子天井は残され、黒松は新ロゴにも取り入れられた。そこへサウナ、露天風呂、水風呂、内外気浴スペースが加わる。

この構成には「毎日の入浴」と「ゆっくり過ごす日」を使い分けられる狙いもあるといえる。
入浴料は大人600円で、サウナ料金は別途。日常使いの銭湯としての入口を低く保ちつつ、サウナ目的の来訪にも応える二層構造だ。銭湯の減少が続く都内で、サウナを足すことで来客の幅を広げ、施設を持続させる設計と読める。

「堀田湯 上目黒」どんなサウナーにお勧めか
まず、昔ながらの銭湯の空気の中でととのいたい人に向く。近年のサウナ施設は洗練された空間が多いが、瓦屋根の宮造りや格子天井の脱衣所という意匠を残した場でサウナに入れる体験は、別の味わいがあるはずだ。
次に、通いのサウナを探している人。祐天寺駅から徒歩8分、中目黒駅から徒歩13分という立地で、平日は25時まで営業する。仕事帰りに寄る使い方がしやすい。一方、本格的な設備を期待する上級者は、スペック公開を待ってから判断するのがよいだろう。


コマシ
あの西新井の名銭湯・堀田湯が目黒に!瓦屋根の下に新しいサウナができるストーリーにワクワクするかどうかが、サウナー自身の「好きな銭湯像」を測るリトマス試験紙になりそうだ。スペック未公開の今は、熱源や水風呂の温度を想像しながら待つのも楽しい。昔ながらの銭湯が好きで、サウナも外せないという人に特に向いている。
堀田湯 上目黒
所在地:東京都目黒区上目黒4丁目25-10
開業日:今冬予定(開業日は決まり次第公表)
営業時間:平日15:00〜25:00/土日祝8:00〜25:00
定休日:木曜日
料金(税込):大人600円(サウナ料金は別途。詳細は後日発表)
主な設備:サウナ、露天風呂、水風呂、内外気浴スペース(新エリア)
アクセス:東急東横線「祐天寺」駅から徒歩8分/東急東横線・東京メトロ日比谷線「中目黒」駅から徒歩13分
運営会社:株式会社堀田湯
公式URL:https://hottayu.com/