
愛知県一宮市のスーパー銭湯「スパアクアス湯友楽」が、6月18日に1年がかりの全面リニューアルを終えた。最大の変化は施設のスペックではなく客層だ。
夜19時以降の利用者のうち95%を10〜20代が占めるようになったと、運営元の株式会社アクトスパが明らかにした。その中心にあるのが、愛知県最大級と謳うスタジアムサウナである。
1年がかりの改修、狙いは「サウナと銭湯のエンタメ空間」
もともとシニア層が7割を占めていたというスパアクアス湯友楽だが、リニューアル後は全体の8割、夜間帯に限れば95%が若年層に入れ替わった。これは単なる内装更新ではなく、施設のコンセプト自体を「地域密着の銭湯」から「サウナと銭湯を軸にしたエンタメ空間」へ転換させた結果だ。
平日平均750人だった来場者は1,200人へ、休日平均1,300人は1,800人へと増加し、月間来場者は目標3万人に対し4万人ペースで推移しているという。数字だけを見れば好調な改修事例だが、フロサウナ編集部として注目したいのは「なぜサウナが若者を呼び込む装置になったのか」という点である。


スタジアムサウナと愛知県初の立ち湯、サウナ設備の中身
目玉となるスタジアムサウナは、下段80℃から最上段95℃まで温度帯に幅を持たせた設計で、初心者から上級サウナーまで自分の適温を選べる構造になっている。さらに全国からアウフギーサーを招聘し、大うちわを用いた熱波を提供する体制を整えた点も見逃せない。
水風呂まわりでは、愛知県初導入とされる「立ち湯」タイプの水風呂も新設された。深さのある浴槽にジェットの浮遊感を組み合わせたタイプで、寝転がず立ったまま水風呂に浸かる感覚は、既存の据え置き型水風呂とは体感がかなり異なる。
岩盤浴エリアも個室やリクライニングシート、屋外テラスを備え、汗をかいた後にそのまま長時間滞在できる設計にした。



なぜZ世代はサウナ専門店ではなく「スーパー銭湯」を選ぶのか
近年のサウナブームでは、風呂を持たない高単価なサウナ専門施設が都市部を中心に増えている。
その流れの中で、あえて風呂・食事・岩盤浴・サウナをワンパッケージにした「スーパー銭湯」型が若年層の支持を集めているのは、業界的にも興味深い動きだ。
平日850円、岩盤浴込みでも1,350円という価格で時間制限なく滞在できる点は、サウナ専門店にはない強みである。サウナでととのい、岩盤浴でスマホを見ながらだらだらし、風呂に入り、食事をする。全員で同じ体験を共有するカラオケ型の遊び方ではなく、同じ空間で各自が思い思いに過ごす「ゆるいつながり」を若者が選んでいるという構図は、サウナ施設の役割そのものが「体を整える場所」から「気兼ねなく長居できる居場所」へ広がりつつあることを示している。

「スパアクアス湯友楽」はどんなサウナーにおすすめか
温度帯に幅のあるスタジアムサウナは、まだ熱いサウナに慣れていない初心者から、95℃の上段を攻めたい上級者まで対応できる構成だ。
立ち湯タイプの水風呂は、寝転び型の水風呂に飽きたサウナーや、新しい入り方を試したいソロサウナーに刺さりやすい。
長時間滞在を前提にした岩盤浴の個室・屋外テラスは、友人同士でゆるく過ごしたいグループ利用にも向いている。

8月8日「サンパチ感謝祭」で88℃サウナと熱波を8回実施
8月8日には「サンパチ感謝祭」を開催する。通常80〜85℃設定のサウナを1日限定で88℃に引き上げるほか、熱波イベントを1日8回実施する。
バラエティバスを一時的に水風呂仕様に変更する企画や、大塚製薬協賛による限定300杯のオロポ提供(1杯80円)も予定されている。

コマシ
水深のある立ち湯タイプの水風呂は文章だけだと地味に見えるが、寝る水風呂に慣れた身からすると「立ったまま冷える」感覚はけっこう新鮮なはずだ。95℃まで攻められるスタジアムサウナと合わせて、ロウリュ・熱波をがっつり浴びたい上級者にも、まだ熱さに慣れていない初心者にも懐が深い設計だと思う。長時間だらだらできる居場所を探しているソロサウナーには、「スパアクアス湯友楽」は特に刺さりそうな一軒だ。
スパアクアス湯友楽
所在地:愛知県一宮市開明字神明郭5
運営会社:株式会社アクトスパ
営業時間:月〜木・日 9:00〜24:00/金・土 9:00〜25:00
入館料:平日850円/休日950円(岩盤浴+500円)
公式サイト:https://www.spaaquas-yuraku.com/