
香川県丸亀市・本島に、サウナファン必見の期間限定宿泊施設が誕生する。北欧インテリアショップCONNECTを運営する有限会社ロワール商事が手がける「Hygge Stay by Carl Hansen & Søn」だ。1908年創業のデンマーク王室御用達家具メーカー「カール・ハンセン&サン」の家具と哲学を、日本の伝統的な古民家空間に融合させた贅沢なリトリート体験を提供する。
テーマは「壺中日月長」─時の流れとともに深まる空間
プロジェクトのテーマは「壺中日月長(こちゅうじつげつながし)」。日常の喧騒を離れ、何もないことの贅沢を味わうコンセプトだ。カール・ハンセン&サンの家具が持つ「永く続いていく暮らしの豊かさ」と、瀬戸内の伝統的な古民家が蓄えてきた「経年の美しさ」を重ね合わせ、時の流れとともに深まる特別な空間を演出する。
環境に配慮した素材選定と、新しい技術と伝統的な家具職人の技術をバランスよく取り入れた独自のクラフトマンシップにより作られた家具は、情熱と献身をもって製造されている。そうした家具に囲まれた空間でゆったりと過ごす時間は、訪れる人に自然とリトリートの本質である自己や空間との対話を促す仕掛けだ。



サウナ×アウトドア家具で実現する「贅沢なととのい体験」
注目すべきは、敷地内の屋外スペースに設けられるサウナエリアだ。カール・ハンセン&サンのアウトドア家具を使用し、光や風の移ろいを感じながらリラックスできる場所を創出。葦簀やファブリックで緩やかに宿泊空間と区切られた「開かれたととのい空間」を設ける。
従来のサウナ施設とは一線を画す、プレミアムなととのい体験が楽しめるのが特徴だ。サウナ後の外気浴では、デンマーク王室御用達の上質なアウトドアファニチャーに身を委ね、瀬戸内海の自然と一体となった究極のリラクゼーション体験を堪能できる。

家具を「見せる」から「感じる」へ─暮らしに溶け込む名作
宿泊空間では、カール・ハンセン&サンの名作家具を暮らしの息遣いを感じるように自然に配置。訪れた人がリビング・ダイニング・和室などを自由に動きながら、暮らしの中にある名作家具の魅力を体感できる仕組みだ。
展示ではなく生活空間として機能する中で、家具本来の美しさや機能性を身体で感じられる貴重な機会となる。100年先まで受け継がれる耐久性と美しさを備えた家具の真価を、実際の宿泊体験を通じて理解できるのが魅力だ。




デンマークの海と本島の風景─文化的背景も展示の一部
空間内には、カール・ハンセン&サンの貴重なオリジナル・アーカイブ写真や、デンマークの海の風景、本島マップなどもアートとして展示予定。ひとつのモノが生み出される時代や風土、文化などに想いを馳せることができる展示を行う。
デンマークと瀬戸内海という、海に囲まれた土地同士の文化的共通点や相違点を感じながら、家具の背景にある物語を深く理解できる仕掛けだ。


空き家問題解決への取り組み─Honjima Villaプロジェクト
本プロジェクトは、深刻化する本島の空き家問題解決にも貢献する。人口300人を下回る本島では、年月を重ねて味わい深く変化した建築物が独自の「侘び」の風情を生み出しているが、過疎化と高齢化により空き家問題が深刻化している。
Honjima Villaプロジェクトは2018年に始まり、北欧インテリアの力で古民家を再生させる取り組みとして注目を集めている。現在、国の重要伝統的建造物群保存地区である笠島地区に1棟、丸亀とのアクセスが良好な泊地区に1棟が運営を開始しており、「Villa Tomari」はその一拠点として機能する。

瀬戸内海の美しい自然に囲まれた古民家で、サウナととのい体験、そしてデンマーク王室御用達の名作家具に囲まれた贅沢な時間を過ごせる「Hygge Stay by Carl Hansen & Søn」。サウナ愛好家にとって見逃せない、新しいリトリート体験の形を提案する注目の宿泊施設だ。
宿泊施設詳細情報
| プロジェクト名 | Hygge Stay by Carl Hansen & Søn |
| 期間 | 2025年9月10日(水)~2026年2月15日(日) |
| 会場 | Honjima Villa「Villa Tomari」 |
| 住所 | 香川県丸亀市本島町泊494-16 |
| 料金 | 50,000円(税込)~/1泊(食事別途予約制・有料) |
| 宿泊定員 | 4名まで |
| 協力 | カール・ハンセン&サン、Honjima Stand、みなとラボ、STUDIO MOMEN |
※瀬戸内国際芸術祭 秋会期(10月3日~11月9日)と一部重複