
開業26年の歴史を持つ地域密着型施設が変貌
水戸市にある「やまの湯」が、開業以来最大規模のリニューアルを実施中だ。県内最古参となる26年の歴史を誇るスーパー銭湯が、2025年12月9日のリニューアルオープンに向けて工事を進めている。
同施設は”地域に根ざした銭湯らしいスーパー銭湯”として親しまれてきた。しかし、老朽化が進み、今後の営業継続には大規模な修繕が不可欠となった。そこで運営側は廃業ではなく、「改装」という選択をした。その理由は明確だ。やまの湯は地域にとってかけがえのない居場所であり、「ともにすごし、ともに育つまち」をつくる拠点だからである。
サウナ設備の進化が止まらない
やまの湯は近年、サウナ設備の充実に力を注いできた。その歩みは以下の通りだ。
- 2022年7月:本格的な薪サウナを導入
- 2024年1月:セルフロウリュ体験ができる「座・ロウリュ」を設置
- 2025年6月:女性向け「コラーゲンライト×スチームサウナ」をリニューアル
- 2025年7月:泥パックを使った泥塩サウナをリニューアル
そして今回、さらなる挑戦として茨城初上陸となるHUUMサウナストーブを導入する。このHUUM HIVE-Miniは、これまでのガスサウナでは実現できなかったセルフロウリュを可能にする画期的な設備だ。
実際、HUUMサウナをセルフロウリュ用として、ガスストーブと併用設置することで役割分担が実現する。HUUMがセルフロウリュを担当し、ガスストーブは室温維持に専念。こうして快適なサウナ室が生み出される仕組みだ。

「素」と「装」がコンセプト
今回のリニューアルは、NPO法人CHAr(旧モクチン企画)の全面サポートを受けて企画・設計された。デザインコンセプトは「素(so)」と「装(sou)」の二つだ。
素(so)は、日常に溶け込む気軽な場所を意味する。仕事帰りにふらっと立ち寄り、汗を流して心をほぐす空間。一方、装(sou)は、休日に家族や友人と訪れ、新しい出会いが生まれる華やかな空間を指す。
この二つが共存することで、多様な人々が安心して集える「まちの銭湯」が実現する。

その他リニューアル内容
今回の大型リニューアルでは、女性脱衣所も一新される。高級ドライヤーバー(ReFa BEAUTECH DRYER W、ReFa BEAUTECH DRYER PRO、Panasonic ヘアードライヤー ナノケア EH-NA0J-H)を新設。人気の高級ドライヤーが無料で利用できる。
また、休憩スペース、飲食スペース、リラクゼーションスペースを全面改装。快適な空間でゆったり過ごせる環境が整う。


やまの湯、クラウドファンディングが好調
リニューアルに合わせて、CAMPFIREでクラウドファンディングを実施中だ。10月4日の開始からわずか11日で目標額200万円を突破。現在はネクストゴールに向けて邁進している。
リターンには、入浴券やステッカー、キーホルダー、オリジナルTシャツなどの個人向けから、鏡広告やフットサルコート利用セットなどの団体向けまで多彩に用意されている。特に注目なのが、暖簾掲載や薪サウナ火付け体験、レジェンドゆうさん薪サウナ貸し切りロウリュ入浴券など、今回限定のリターンだ。
地域とともに歩む「やまの湯」の26年
代表者は「お風呂を沸かすことは、ただ身体を温めるだけでなく、人と人のつながりを温めることでもある」と語る。やまの湯は開業から26年間、地域とともに歩んできた。これからも「昔ながらの銭湯的な居場所」として、地域の人々に愛される施設であり続ける決意だ。
サウナブームを超えて文化となりつつある今、やまの湯は「ただ汗をかく場所」ではない。「人と人が出会い、交流し、ともに時間を過ごす場」としてのサウナを目指している。12月9日のリニューアルオープンが待ち遠しい。
やまの湯
| 所在地 | 茨城県水戸市笠原町144−1 |
| 開業 | 1999年(開業26年) |
| リニューアルオープン予定 | 2025年12月9日 |
| 公式HP | https://www.yamanoyu.com/ |
| クラウドファンディング | CAMPFIRE実施中 |
改装スケジュール
| 9/1〜 | 改装開始 |
| 9/2〜9/21 | 女性脱衣所工事のため男性のみ営業 |
| 9/22〜9/30 | 工事切替準備で全休 |
| 10/1 | HUUMサウナを含む特別撮影会(男女別・水着着用) |
| 10/2〜11/30 | 2階フロア・外壁工事のため男女浴場のみ営業 |
| 11/20〜11/21 | 露天風呂復旧工事のため全休 |
| 12/1〜12/7 | オープン準備で全休 |
| 12/8 | プレオープン |
| 12/9 | リニューアルオープン予定 |