
山梨県北杜市は、冬のサウナキャンペーン「ほくととのう」を令和7年11月14日から令和8年3月8日まで実施する。昨年の初開催で大きな成果を上げたことを受け、2年目となる今回は飲食店との連携を新たに開始。サウナを起点とした市内周遊観光の促進を目指す。
昨年の実績が証明したサウナの誘客効果
首都圏から車で約2時間という立地の北杜市だが、冬季は標高の高さから厳しい寒さとなり、観光客数が夏季と比べて大きく減少することが課題となっていた。この「厳冬」という一見マイナス要因を、近年増加するサウナ施設と組み合わせることで地域資源化する試みが「ほくととのう」だ。
令和6年度の初開催では、予想を上回る反響を獲得した。サウナ施設でのステッカー配布数は約1,900枚、アンケート回答数は631名に達した。さらに注目すべきは、市内温泉施設利用者数がキャンペーン期間中(2月)に前年比約105%を記録したことだ。この数字は、サウナが実際の誘客につながる有効なコンテンツであることを実証している。
飲食店連携で「サウナ+食」の新たな体験価値を創出
2年目となる今回の最大の特徴は、参加施設に飲食店を加えたことだ。サウナで「ととのった」後の食体験という「プラスワン」の滞在を促すことで、市内全体の周遊観光と地域消費の促進を狙う。
サウナ・温泉施設と飲食店では異なるデザインのオリジナルステッカーを用意。参加施設で北杜市公式Instagramアカウント(@hokuto_yamanashi)のフォロー画面を提示すると、ステッカーがプレゼントされる仕組みだ。複数の施設を巡るインセンティブを設けることで、冬季の観光誘客と市内周遊の両立を図る。


キャンペーン内容は2つの柱で展開
第1弾として、市内の登録サウナ・温泉施設15か所以上、飲食店10か所以上で「ほくととのう」オリジナルステッカーを配布する。施設の種類に応じて異なるデザインが用意されており、コレクション性も高い。
第2弾では、Instagram上のアンケートに回答した方の中から抽選で、サウナライフを豊かにするオリジナルグッズ(タオル、ウォーターボトル)を合計30名にプレゼントする企画を実施する。
冬の北杜市ならではの「究極のととのい体験」
南アルプス、八ヶ岳、奥秩父山塊など日本有数の山々に囲まれた北杜市。美しい山岳景観を望みながらのサウナ体験は、冬季ならではの特別な価値を持つ。厳しい寒さの中での外気浴は、まさに「究極のととのい」と言えるだろう。
市は今回のキャンペーンを通じて、冬季観光の課題である集客の平準化に挑む。昨年の成功実績を基盤に、「サウナ+食」という新たな体験価値を提供することで、冬の北杜市の魅力をさらに高めていく方針だ。

「ほくととのう」キャンペーン概要
| 実施期間 | 令和7年11月14日(金)~令和8年3月8日(日) |
| 実施主体 | 山梨県北杜市(市長:大柴邦彦) |
| 参加施設数 | サウナ・温泉施設15か所以上、飲食店10か所以上(予定) |