ガチすぎる「The Sauna」の薪サウナ!ここはフィンランドの領土か?
まずは、今回の「ととのい」の土台となった場所、長野県信濃町野尻にある「The Sauna」について語らねばなりません。サウナ好きなら誰もが知るこの聖地は、フィンランドさながらのアウトドアサウナを日本にもっと広めたいという熱い想いを持つサウナビルダー、野田クラクションべべー氏がDIYで立ち上げた、まさに伝説の場所です。

その施設は、一切の妥協なし。
日本でも数少ない薪サウナ。薪の爆ぜる音 、火のゆらめき …その存在そのものの美しさを感じられる「ユクシ (Yksi)」 をはじめ、趣向を凝らした5つの本格的サウナが時間内好きなだけ楽しめるサウナのブッフェ状態です。
水風呂は神が流したひと雫の涙とも言える天然水!黒姫山の伏流を引き込んだ完全天然水が流れる一人用の樽水風呂や、飲用水としても利用できる地下水を使った水風呂まであるという贅沢空間。


そして雄大な野尻湖が目の前に広がる大自然。都会のコンクリートなんて欠片も見当たりません。あるのは、とにかく木、木、木!
薪サウナで火のゆらめきを見ながらじっくり汗をかく。セルフロウリュで湿度を上げれば、木と火の温もりと香りに包まれ、そこはまさにパラダイス。外に出れば、わかっちゃいたけど大自然。外の空気を吸うだけで「ととのう」。まるでフィンランドにいるかと錯覚するレベル。これがまず、ベースとなる至高の体験なのです。
今回のイベントは、3時間制で、午前(10:00〜13:00)と午後(14:00〜17:00)の二部制。各回限定40名というプレミア感。この至高の環境を貸し切りに近い状態で満喫できるだけでも、既に価値は18,000円(税込) を軽く超えていると言えるでしょう。

禁断の融合!「生演奏クラシック」が奏でる甘美な没入感
そして、その「ととのい」体験を暴力的にブチ上げるのが、クラシック音楽の生演奏。
会場となった中央広場には、ととのいチェアが並び、その奥にステージが。そこで、ヴァイオリン、ヴィオラ、チェロ、ピアノといったプロのクラシック奏者 が生演奏を繰り広げます。
通常、クラシック音楽は屋内で格式高く開催されるもの 。それを、サウナ上がりの湯気まみれの我々の目の前で 、大自然の屋外でやっちゃうんです!

「視覚」「聴覚」「体験」のトリプルコンボで楽しむのがこのイベントの流儀で。
- 見る: ドレスアップした奏者の洗練された技術と所作。
- 聴く: 大自然に響き渡る優雅で上質な曲。
- 体験: サウナ→水風呂→休憩(外気浴)を繰り返しながら、その音を浴びる。
筆者が水風呂で体を激冷やしし、湯気が立ち上っている状態で、中央広場の「ととのいチェア」に座り目を閉じると(雨に打たれながら)、聞こえてくるのは生演奏。

これ、つまり「やばすぎる」。はい。
この光景、正直実写とは思えません。 例えるなら、ディズニー映画『白雪姫』の世界。歌ったら鳥が飛んできて、リスが顔を出し、ウサギが近寄ってきて、なんかよく分からんけど歌い出す!ファンタジーの世界に迷い込んだような感覚だ!
しかも、この日はあいにくの雨でしたが、この「クラシックと雨音」のコラボレーションがまた最高だったという声も。雨の雫がキラキラ見えて(るような気がする)、雨すらも「演出」に変えてしまう、規格外の体験価値なのです。外は結構冷え込んでいたけれど、それがまた贅沢な時間。「これが自然なんだ」と、独りごちる――。
